不安定な天候が続いていた5月に終わりを告げるかのように初夏の暑さを感じる天気が始まりました。とは言ってもコロラドは6月は雷雨の多い月。夏の天候としては過激な雷やどしゃぶり、そして雹や竜巻なども平野部では発生することがあります。でも、そんな季節の良さは「雲」たちの暴れぶりかなあ。青空で雲ひとつない日は写真撮影にはつまんない静かな情景になります。雲がブルースカイをキャンバスにして躍動感豊かに動き回る時、撮影時の構図に動きを与えてくれたり、光の強弱を活かしてくれたりします。
いつものごとくサンルイスバレーに出向いた時、砂漠地帯にある湖でペリカンの群れに会いました。標高2,300mほどの高地ですが渡り鳥のアメリカン・ホワイト・ペリカンはやってきます。背景のサングレ・デ・クリスト山系を背にしてなんとものどかな光景。しかし、この湖の周りは砂地の荒野。つまり砂漠地帯なんです。不思議な感じもしますが、そんな環境でありながらも動植物は順応性を持って生きているということに感動します。
山の麓にかすかに見えるのは我がホームグランドである撮影地、グレイト・サンド・デューンズ(大砂丘)です。いつ訪れても何かを魅せてくれる大自然の暖かさを感じます。何年通っても飽きない偉大さ、そして多様性を持った風景の中の命と変化が魅力。今日はどんなものを魅せてくれるのだろうと、いつも楽しみに足を向ける場所を与えられたことに感謝しながら、今年も自分の写真を通してできる役割を求め砂地を歩きます。これからの砂漠地帯は雷雲に気をつけないと命取りになりかねません。何しろ自分自身が突起物になりますから、避雷針ではなく落雷ポイントとして目立ってしまうようなところ。気を張って空の様子を伺いながら、風を読み、雲の流れと相談しながらポイントを探して撮影する季節。これもまあ撮影の醍醐味なのでしょうね。
制約を避けるのではなく、制約を受け入れることによって研ぎ澄まされる「気」は撮影にも生かされています。
| ホーム |

